さて、それではそろそろ実際にスクリプトを作ってみましょう。スクリプト編集プログラムを起動して下さい。例えば、あるファイルの情報、例えばファイルサイズやそれを作成したアプリケーション名、作成日などをダイアログで表示するスクリプトを考えます。
まず、ファイルを選ぶ必要がありますね。そんなときには「choose file」とするだけで、ファイル選択のためのダイアログを表示することが出来ます。しかしそのままではなんのためのダイアログか分かりにくいので、説明文(プロンプト)も表示しましょう。
表示する文を「ファイルを選んで下さい」にしたい場合は、次のように書きます。
choose file with prompt "ファイルを選んで下さい"
この命令を書いて実行すると、次のようなダイアログが表示されます。
このダイアログでファイルを選択すると、スクリプトが終了した後、結果ウィンドウにファイルのエイリアスが表示されるはずです。これは「result」という名前の変数に納められていますので、自分の好きな名前の変数に結果を代入しておくといいでしょう。
例えば「theFile」という変数を作って、これに上の結果を代入したい場合は、
choose file with prompt "ファイルを選んで下さい"
set theFile to resultとして下さい。
そうそう、変数名は自分で好きなように付ければいいわけですが、AppleScriptで最初から使われている語句(予約語)は使えません。もちろん初心者なら予約語なんかまだ覚えていない方が自然ですから、ここでは簡単な変数名の作り方を挙げておきます。
まず、AppleScriptの予約語は、ほとんど英語の一単語です。例えば「set」とか「of」など、普通に英語で使われる語句ばかりなのです。従って、予約語とバッティングしない変数名を付けるには、「複合語」を作ればOK。例えば「theFile」や「aName」などは、AppleScriptの標準的な予約語とダブることはありません。
また、一文字の予約語もありません。「i」や「t」など単一アルファベットの変数も、問題なく使用できます。
もっとも確実な変数名は、アンダースコア(_)を使った文字列です。これを含む予約語はいっさいないので、安心して利用できます。例えば「File_Path」だとか「File_Info」などといった変数名が分かりやすくていいですね。
まあ、変数はそんな感じでいいとして、次はファイルの情報を取り出してみましょう。
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