S15specSに使用できるパーツ
S15specS(S15S)は、多くの点でS15specR(S15R)と同じ部品が使用されています。外装は全く同じですし、内装もコンビメーターの色とAピラーのブースト計を除けば同じ、足回りはブレーキとHICAS、ダンパーセッティングを除いて同じ、シャシーは補強とトランク部分を除いてほぼ同じです。また、トランスミッションに関しては、S14K'sとほぼ共通しています。S15S専用のパーツはそれほど多くありませんが、同系のクルマからどんなパーツが流用できるか知っていれば、社外品も含め使用できるパーツの選択肢はかなり増えるはずです。この項では、S15SとS15R(或いは他車種)に共通な点と相違する点について概説し、S15Sに使用できる日産純正部品及び社外パーツについて列記します。
尚、駆動系など情報が集めにくいものについては、純正品以外の情報も追加していく予定です。
略語)
S15specS(S15S), S15specR(S15R), S15AutechVersion(S15A)
ブレーキ機構
- S15Sのブレーキ機構について
S15Sのブレーキシステムは、リア側に関してはS13〜S15まで共通である。
フロント側については、S15S、S15Rの間の共通点がほとんどない。
S15SとPS13K'sのフロントブレーキキャリパーは同一品である。
一般に、ブレーキ関連のパーツを社外品に交換しても、車検で指摘されることはほとんどない。
- S15Rとの相違点
S15SとS15Rの相違点は、主にフロントブレーキと増力機構にある。
相違点の詳細は下記の通り。
・キャリパー形式 : [S] 1POT片押し, [R] 4POT対向
・ローターの厚み : [S] 22mm, [R] 30mm
・車体からキャリパーまでの配管 : [S] ゴムホース, [R] ゴムホース+鋼管
・ブレーキマスターシリンダー内径 : [S] 15/16in, [R] 16/16in (in=インチ)
・ブレーキブースター容量 : [S] 7+9, [R] 8+9
- ブレーキキャリパー & ローターについて
- S15R純正フロントブレーキ
S15Rキャリパーは鉄製であり、アルミ製のER34用に比べて放熱性の点で難があるが、剛性に優れる。
純正部品を揃えれば、無加工で装着可能。移植の際必要になるパーツは下記の通り。
・080442352A ボルト, ヘクサゴン 4個, 680-
・089152421A ワッシャー, スプリング 4個, 240-
・462062J000 スプリング, ロック 2個, 100-
・4624591F00 ブレーキチューブ, 1個, 450-
・4624691F00 ブレーキパイプ, 1個, 450-
S15Rキャリパーを移植すると、S15S純正15インチホイールは装着できなくなる。
Gパッケージのメッシュホイールは、3mm程度のハブスペーサーを挟むことで装着できるとのこと。
S15R用だけでなく、S15S用のブレーキラインも使用できる。
ただし、キャリパーとの接続部位のバンジョーボルトを3mmほど短く加工する必要がある。
- ER34純正フロントブレーキ
重量は、S15R用キャリパーが4.5kg、S15S用は2.6kg、ER34用は2.8kgである。
キャリパー&ローターは、社外パーツを使用することで流用可能である。
・NightPager ER34ブレーキ取付キット 7,800-(キャリパー&ローターを同時に流用)
ローター単体の場合、S15R用純正キャリパーをオフセットすることで流用可。
・NightPager 310ローターコンバージョンブラケット 19,800-(S15R純正キャリパーオフセット用)
キャリパーの加工が必要とのこと。
・Rash Facture 大容量ブレーキキット 21,000-(S15R純正キャリパーオフセット用)
・Global バージョンI(16インチ用) 32,000-(ブラケットとER34ローターのセット)
ブレーキホースにテンションがかかるため、純正と同じ固定方法は難しいらしい。
ブレーキラインはS15R用が流用可能。(未確認)
- R33(GTS25t)純正リアブレーキ
キャリパー、ローター、インナードラム、サイドブレーキワイヤーが必要。
ステージア(C33)のサイドブレーキワイヤーを加工して使用できる。
ガレージ安木で専用のワイヤー延長キットが販売されている。
・ガレージ安木 R32用延長ワイヤー 9,800-
C33ワイヤーを単体で流用できる。
ブレーキラインはR32用を流用できる。S15、S14用でも可。
(参考ページ1, 参考ページ2)
- BNR34純正フロントブレーキ
BNR34用キャリパーは、固定用ボルトがS15より太くなっている。
BNR34用は径14mm、S15用は径12mm。
キャリパーのボルト穴にアダプタを取り付けることで、S15に流用できる。
キャリパー固定ボルトが長いため、短いボルトを用意するか、ワッシャー等でオフセットする。
ブレーキラインはS15R用が使用できる。
ローターは、キャリパーと共に流用できる。
ナックル側の取り付け穴を拡大加工することでも流用可能。
17インチ以上のビックキャリパー対応ホイールが必要。
オフセット+30以上のホイールでは、ホイールとキャリパーが干渉する。
(参考ページ)
- ブレーキパッドについて
S15SとS14Q'sのフロントブレーキパッドには互換性がない。
パッドをS15Sに流用できる車種は、以下の通り。(未確認)
S15S フロント
シルビア : PS13(NA HICAS+), PS13(TB), RPS13
スカイライン : ECR32
ステージア : WHC34, WGC34(G/X), WHC34(X), WGC34(RS), WGC34(X)
セフィーロ : RNA31(TB), A32, PA32, HA32, A33, PA33
セフィーロワゴン : WA32, WPA32, WHA32
プリメーラ : HNP11
プリメーラワゴン : WHP11, WHNP11
アベニール : PW11, PNW11(NA)
S15S リア(S15R共通)
プリメーラ : P10(ABS+),HP10,FHP10
シルビア : S/PS13, S14, S15
180sx : RS13, RPS13
また、S15R用・ER34用フロントキャリパー&ローターについては、以下のパッドが流用できる。
S15R フロント
シルビア : S14TB
スカイライン : HCR32(TB), HNR32, ECR33(ABS+),ECR33(SUPER HICAS+)
ER33(SUPER HICAS+), ER34, BNR32(Vspec除く)
フェアレディZ : Z32
- ブレーキマスターシリンダーについて
マスターシリンダーは、内径が大きいほどペダルが重くなる。
近縁車種のマスターシリンダー内径は、以下のようになっている。
・S14K's 15/16in (23.8mm)
・S15S 15/16in (23.8mm)
・S15R 16/16in (25.4mm)
・BNR32 16/16in (25.4mm)
・BNR33 17/16in (26.9mm)
・BNR34 17/16in (26.9mm)
S15Sは全車ABS装備であるため、マスターシリンダーもABS装備車用を流用する。
・日産S15R純正ブレーキマスターシリンダー 20,000-
・日産BNR34純正ブレーキマスターシリンダー 20,300-
いずれも無加工で装着可能である。
S15Sに装着する場合、キャリパー交換済みであればBNR34用を強くお勧めする。
未確認であるが、BNR34用強化マスターシリンダーを流用できる可能性がある。
・AUTOSELECT BNR32〜34用ブレーキマスターシリンダー(18/16in) 75,200-
これは、筆者の知るかぎりS15Sに無加工で流用可能と思われる最大のマスターシリンダーである。
- ブレーキブースターについて
S15R用、及びS14K's/Q's用が流用可能である。
S15S及びRは、いずれもブレーキアシスト機構が標準装備されている。
ブレーキアシストのため、S15はS14以前に比べブレーキのコントロール幅が狭い。
ブレーキパッドは、よりコントロール性の高いものを選択する必要がある。
S15S用ブースターのままマスターシリンダーとキャリパーを強化しても、過剰なペダル踏力は必要ない。
したがって、S15SにS15R用ブレーキブースターを流用する意味はない。
むしろ、ブレーキアシストを除去するために、S14K's用を流用したほうがいいかも知れない。
- ブレーキホースについて
フェンダーに開口するブレーキ配管出口とブレーキキャリパーとを接続するための部品である。
ブレーキ配管の中で唯一のゴム部分であり、ブレーキペダルタッチを悪化させる原因になる。
S15S用社外品は現在(2003.01.27)のところ発売されていない。
S15SにはS14Q's用が流用できる。S14Q's用は少ないが、いくつかリリースされている。
・APP S14Q's用スチールライン
・APP S14Q's用ステンライン
・ENDLESS S14Q's用ブレーキライン
- ブレーキマスターシリンダーストッパーについて
純正部品ではないが、頻繁に取り付けされるものであるため取り上げておく。
メーカーの適応に含まれていなくても、S15R、S14K's用は基本的に流用可能である。
NISMO、CUSCOについては取り付け実績がある。
比較的容易に自作可能である。
取り付けによってブレーキペダルのタッチのダイレクト感が増す。
取り付けによって慢性的な外力が右ストラットにかかるため、シャシーを徐々に劣化させる可能性がある。
サスペンション & 車体補強
- S15Sのサスペンションについて
S15Sのサスペンションは、基本的にS15Rと同じである。ただし、下記の違いがある。
S15R、S15Sハンドリングパッケージ、S15Aは、スポーツチューンドサスペンションが共通である。
スポーツチューンドサスペンションでは、S15Sより少しハードな減衰のダンパーキットが装備されている。
S15SとS15Rとの差は、スポーツチューンドサスペンションとフロントブレーキ回りである。
S15R用の車高調及び純正形状ダンパー・スプリングは、無加工でS15Sに流用できる。
S15SはS15Rに比べてフロントが軽いため、S15R用サスペンションを流用するとフロントが上がる。
S15S専用のダウンサス(車高ダウン用純正形状スプリング)は、いくつか市販されている。
S15S専用の車高調は市販されていない。
S14用の車高調は無加工で流用できるが、ブレーキホースの固定のみタイラップなどで行う。
サスペンションアームを交換した場合、法的には構造変更の申請が必要である。
テンションロッド及びトーコントロールアーム(リアロアリンク)については、あまり車検では指摘されない。
フロントロアアーム(トランスバースリンク)はほぼ指摘される。
リアアッパーアーム(前後)及びAアームについてもほぼ指摘される。
上記については、強度証明書の提示だけでいい場合と、構造変更を求められる場合がある。
法適用が流動的で、対応が車検場(検査官)によってまちまちなのが現状である。
ちなみに、ブッシュのピロボールジョイント化や強化ブッシュ化については問題なし。
車高調を変更しても、申請は必要ない。
バネの遊びがなく、最低地上高が9cm以上であり、車高が純正と4cm以上異ならないことが条件。
- スタビライザについて
S15Sのスタビは、S15Rと同じである。
フロントは、S15R用及びS14K's用が流用できる。
・S15R フロントスタビライザ φ27.0 中空(100%)
・NISMO フロントスタビライザ φ30.0 中空(153%)
・CUSCO フロントスタビライザ φ30.0 中空(134%)
・GAB フロントスタビライザ φ30.2 中空(124%)
リアは、日産のリアマルチリンク搭載車のスタビライザが流用可能。
BNR33/34用は、スタビライザブッシュもBNR用を移植することで流用できる。
・S15R リアスタビライザ φ21.0 中空(100%)
・NISMO リアスタビライザ φ23.0 中空(117%)
・BNR33 リアスタビライザ φ26.5 中空(130%)
・CUSCO リアスタビライザ φ21.0 中実(160%)
・GAB リアスタビライザー φ25.4 中空(191%)
- S15Sのサスペンションリンク(アーム)について
S15R(SUPER HICAS非搭載車)と同じである。
- S15Sの車体補強について
S15R、S15Sハンドリングパッケージ、S15Aは、スポーツチューンドボディが共通である。
スポーツチューンドボディは、S15Sに比べて多数の補強が施されている。
スポーツチューンドボディ用の補強材をS15Sに取り付ける場合、それぞれ注意が必要である。
・フロントクロスバー : 詳細不明
・トランクフロアバー : フロアマウンティングブラケットをトランクフロア裏面に溶接する必要あり
・リアフロアステイ : トランクフロア前部の形状が異なるため装着できない
・リアクロスバー : 詳細不明
・強化トランクフロア : 変更できない
・その他の補強 : 基本的に流用困難
- S15Sのタワーバー及びロールケージについて
すべてS15R用が流用できる(というより、最初から区別されていない)。
トランスミッション
- S15Sのトランスミッションについて
S15Sのマニュアルトランスミッション(M/T)は、S14K's/Q'sと同じ形式である。
S15SのM/Tの仕様は、下記の通りである。
・第1,2,3,4,5速 3.321, 1.902, 1.308, 1.000, 0.838, 後退 3.382
S15Sでは、S14まで存在していたスピードメータードリブンギア(スピードギア)が省略されている。
S15から車速パルスをABS信号で代用するようになったためである。
S14からS15にM/Tを流用する場合には問題ないが、逆の場合には対策を考える必要がある。
ミッションマウントは、S13〜S14用が流用できる。S15R用は不可。
A/Tについては資料がなく、現在のところ未調査である。A/Tユーザの方、ごめんね。
- S15Rのトランスミッションについて
流用するには、少なくとも下記のものが別途必要である。
・S15R用フライホイール, クラッチディスク, クラッチカバー
・S15R用プロペラシャフト
・S15R用ミッションマウント(リアエンジンマウント)
ミッションマウントやシフトレバーなどの小物については、NISMOでキット化されている。
形式が異なるため、構造変更の申請が必要である。
ただし、無加工で取り付けられるため強度証明はメーカーのものを流用できる。
スピードギアはないが、ギアを取り付けるための空間は存在する。
NISMOクロス用のスピードギアセットと小加工で、スピードギアを再現できる可能性がある。
(現在のところ確認されていない)
- NISMO 6速クロスミッションについて
S15R用6速ミッションの強化品であり、同様の移植手順を踏む必要がある。
S15R用をNISMOクロスと同等品にするためのキットが発売されてる。
S15R用を搭載してからクロスを組むより、assyで交換したほうがコストパフォーマンスが高い。
スピードギアが設定されているため、S14以前の車両にも搭載可能である。
- S14のトランスミッションについて
S14K's及びQ'sのM/Tが無加工で取り付けできる。
S15SのM/T同じ形式であるため、構造変更の申請は必要ない。
S15SのM/Tは、シンクロなどの点でS14K's用と同等品である。
つまり、S15SにS14K's用を搭載しても強化したことにはならない。
- 社外のクロスキットについて
S15S用のクロスキットは、現在のところ市販されていない。
S15R用は、当然ながら使用できない。
S14用のクロスキットは、使用できる可能性があるものの使用実績はまったくない。
亀有エンジンワークスの担当者によれば、使用できない可能性が大とのこと。
S14用クロスキットは多数市販されており、S15Sをクロス化するならS14用M/Tに積み替えたほうが早い。
S14K's純正M/Tは、中古市場にて20,000-前後で取引されている。
S14用クロスキットには下記のようなものがある。
・亀有エンジンワークス 3速クロスキット 13,8000-
2.427, 1.677, 1.258
・ROUTE6 3速クロスミッション 180,000-
2.730, 1.745, 1.240
・B-Liberty KDX 3速クロスミッション 160,000-
[MCN-001] 2.818, 1.777, 1.253, [MCN-002] 2.642, 1.715, 1.253
・OS技研 3速クロスキット 140,000-
[A] 2.717, 1.722, 1.232, [B] 2.926, 1.722, 1.232
5速クロス(200,000〜285,000-)の設定もあり。
- 社外のクロスミッションassyについて
下記のようなものがある。
・HKS 6速マニュアルトランスミッション 796,000-(5速の設定もあり)
2.773, 1.984, 1.548, 1.246, 1.000, 0.807
・B-Liberty KDX クロスミッションassy 280,000-
KDX 3速クロスをS14K's用純正5速M/Tに組込んだもの。ノーマル下取り。
・GREX トランスミッションキット 6速Hパターン 778,000-〜
5速Hパターン, 6速シーケンシャルの設定もあり
2.762, 1.961, 1.533, 1.212, 1.000, 0.790
- S15S用シフトレバーについて
S15Sは革巻きのレバーが装着されているが、ダイレクト感に欠ける。
S15Sのシフトノブを交換した場合、レバー部分の地金が錆びることもある。
S14用の社外シフトレバーが無加工で流用できる。
S15R用は流用できない。
NISMOから、支点変更のないソリッドシフトが発売されている。
BNR32用は無加工で流用できる。
純正より3cm短く、ダイレクト感があり、NISMOよりかなり安い(4,000円)。
ディファレンシャル & ファイナルギア
- S15Sのディファレンシャル(デフ)について
基本的にS15Rと全く同じものである。
S15以降は、速度パルスをデフのABS信号で代用している。
他車種のデフケースを流用する場合、ABSセンサ付きのものを選択する必要がある。
S14(R200 ABS付き)のデフケースには、S15用ABSセンサーが無加工で取り付けられる。
S15に搭載されるLSDは、ヘリカルLSD及びビスカスLSDである。
S15Sには、オプションなどにより以下のLSDが搭載されている。
・M/T
ノーマル : オープン
ハンドリングパッケージ : ヘリカル
寒冷地仕様 : ビスカス(オプション)
・A/T
ノーマル : オープン
ハンドリングパッケージ : ビスカス
寒冷地仕様 : ビスカス(オプション)
オープン(LSDなし)とヘリカルLSDのサイドフランジは共通であり、ビスカスLSDのみ異なる。
- S15R用デフについて
S15R用デフは、適合するヘリカルまたはビスカスLSDを無加工で流用できる。
社外LSDを導入する場合、S15R用を流用することができる。
S15Rは、寒冷地仕様(オプション)で特に指定しないかぎり、全車ヘリカルLSDである。
S15Sがオープン又はヘリカルであればS15Rヘリカル用を、ビスカスならS15Rビスカス用のLSDが流用できる。
例え形式が異なっていても、サイドフランジを適合するものに変更すれば使用可能である。
両方に適合する(2種類のフランジが付属した)LSDキットも市販されている。
- S14用デフについて
S14用は、96.12〜98.12製造のビスカスLSD搭載車(R200)とS15のビスカス車とに互換性がある。
その他は基本的に非互換である。
- S15Sのファイナルギアについて
S15Sのファイナルギアは、以下のような仕様である。
・リングギア直径 : 200mm(R200)
・固定ボルト径 : φ13mm
・最終減速比 : 4.083(M/T、A/Tとも)
S15S及びS15R用の社外ファイナルギアセットは、現在のところ市販されていない。
- S14用ファイナルギアについて
S14(R200)のリングギア固定ボルト径はφ12mmであり、そのまま流用することはできない。
流用には、下記のような方法がある。
・ATS 12φ->13φ変換ボルト 5,000-を使用
ボルト径を変換するためのボルトを使用して、S14(R200)用ファイナルギアを流用することができる。
この方法は最も簡便だが、ボルトの強度について注意が必要である。
・S14(R200)やR33 type M(AT)のデフをデフケースごと流用
望みのファイナルギアが組込まれたデフケースが見つかるなら、こういった方法もある。
スピードメーターやABSを正しく動作させるためには、ABSセンサーを同時に移植する必要がある。
S14用の社外品は比較的多く製品化されている。
・亀有エンジンワークス
R180/R200用 4.625, 4.875, 5.143がある。
それぞれ50,000-と30,000-の2タイプがあるが、普通は30,000-の方で十分とのこと。
・E-SR
S13/S14用のみ 4.63, 4.82, 5.21がある。
S14(R180)などのファイナルギアは流用できない。
その他、S13K's(CA R200)の4.363もS14K's用と同じ方法で流用できるらしい。
- S15R用ファイナルギアについて
S15R用ファイナルギアは、無加工で流用できる。
ただし、最終減速比が3.692とS15Sに比べてハイギアードであるため、流用の意味は薄い。
逆に、S15RにS15S用ファイナルがしばしば流用されている。
- その他の車種用ファイナルギアについて
CA18系の4.363や旧セドグロ系の4.625が流用可能ではないかとの報告あり。未確認。
内装 & 外装
- S15Sの内装及び外装について
外装についてはS15Rと全く同じである。
内装については、シフトノブ周辺及びピラーメーターの有無、コンビメーターの色が異なる。
S13〜S14のシートが流用できる。
S14のボンネット裏に付いているインシュレータを流用できる。
一部のクリップ穴が合わないが、実用上は問題ないとのこと。
・インシュレータ 6584080F00 6,680-
・クリップ(16個) 6584640F00 2,400-
- GTRシート流用
32GTRのシートをS15に流用する場合、シートレール固定ボルト4本のうち1本が合わない。
ワッシャーで固定する方法が一般的。ステーなどを自作しても良い。
シートベルトバックルの位置がずれるため、他車種のバックルを流用する場合もある。
エンジン & タービン & 吸排気系
- エンジン
S15Sのエンジンは、S13〜S15に搭載されるSR20である。
ポート形状が良く、特にNAエンジンとして潜在能力が高い。
ポート形状が最も良いのは、NVCSをもたないS13系のSR20である。
アルミブロックのため、ターボエンジンとしては強度が低い。
最大の泣き所は、高回転まで回すと脱落するロッカーアームである。
ロッカーアーム脱落防止のために、ロッカーアームストッパーが多数市販されている。
ロッカーアームが脱落しやすいため、高回転まで回すためには精度の高い加工と組み付けが必要である。
S13(SR20)〜S15Rまでのエンジンマウントが流用できる。
SR16VEエンジンのピストンが流用できる。ハイコンプ化が可能。
S15R用SR20DETエンジンとの差は、下記の通りである。
・排気バルブ : S15RはNa封入バルブである
・エキゾーストマニホールドガスケット : S15Rはメタルガスケット(再利用可能)である
・ピストン : S15Rはヘッド面の陥凹した低圧縮タイプである
・カム : S15Rはターボ用のプロフィールである
・オイルライン : オイルパンに、タービンからオイルの戻るラインがある
・ブローバイガスパイプ : シリンダーブロックに、ブローバイを逃がすためのパイプがある
・その他
バルブ、ガスケットは無加工で流用可能。オイルラインやパイプは加工により取り付ける必要がある。
S14Q'sのエンジンとは、基本的に同じである。
S15Sも含め、S14以降のシルビアにはNVCSが装備されている。
S15A用SR20DEエンジンとの差は、下記の通りである。
・ピストン : 高圧縮型専用ピストン(圧縮比11.7:1)
・排気バルブ : Na封入バルブ採用
・カム : 吸排気ともオーバーラップの見直し
S15R用SR20DETエンジンは、吸排気系とECUごとであれば流用できる。
S15R用タービンも、吸排気系ごとであれば流用できる。ただしECUは再セッティングが必要。
S15S用SR20DEは、圧縮比そのままでターボ化することができる。
NAの鋭いレスポンスはそのままに出力を向上できる。出力の上限は300ps前後と考えられている。
S15S用のポン付けタービンキットが発売されている。
・銭谷 NAターボキット 618,000-
最大出力 295ps(ブースト0.9)
HKS GTタービン、ハイパーマフラー、専用ECU、インタークーラーなど必要なものはすべてセット。
工賃は200,000-円前後、工期は2週間とのこと。S14Q's用だが、S15Sにもそのまま流用可能。
ターボエンジン載せ換え、後付けタービン取り付けやインタークーラー取り付けは、車検上特に問題ない。
出力が15%以上増加する場合、厳密には申請が必要。(実際には出力チェックなどしないが…)
エンジンヘッドブロックはS13〜S15まで相互に交換可能だが、ロッカーカバーには互換性がない。
- 吸排気系
S15SはNAのため、タービン、インタークーラーは設置されていない。
スロットル径は、車種によって異なる。
・S13-15 SR20DET - 外径φ60mm, 内径φ50mm
・S14-15 SR20DE - 外径φ70mm, 内径φ60mm
・N15 SR16VE - 外径φ80mm, 内径φ70mm
S15Rには、しばしばS15S等のφ70スロットルが流用される。
S15Sには、しばしばN15のφ80スロットルが流用される。
N15スロットルをS15に流用する場合、専用のフランジをサージタンクに溶接する必要がある。
・ナプレック N15パルサースロットル用フランジ 9,800-
・ナプレック フランジ付きサージタンク 45,000-(S13 SR20DET用のみ, ノーマル下取り)
・E-SR 70φサージタンク スロットル付き 69,000-(ノーマル下取り, 現車持ち込みのみ)
S15R用のマフラーは流用可能だが、中間パイプ径の問題でS15Sには使いにくい。
S15R純正マフラーについては、S15Sでも問題なく使えるようだ。
4連スロットルについては、TOMEIからキットが発売されている。
GTI-R用の4連スロットルは、インマニのウォータージャケットの形状が異なるため流用できない。
RB26DETT用6連スロットルを加工して流用できる。
S15R用の触媒は、無加工でS15Sに流用できる。
エアフロについては、S15SとS15Rに違いはない。
R32のRB20DET搭載車用純正触媒は、メタル触媒でS15R純正より高効率。流用の意味はある様子。
S15には、センサー類も含めボルトオン。
BNR34, BNCR33, R32typeMはメタル触媒。
その他、日産のVG、SR、RB系エンジンに使用されている触媒は流用できるものが多いらしい。
流用できるエアフロについては、下記の通り。(参考ページ)
・R32 30,600- 最大計測約310ps 径80φ
・Z32 32,900- 最大計測約500ps 径80φ
・BNR32 (GT-R) 30,600- 最大計測約310ps 径70φ
・S14 30,600- 最大計測約280ps 径65φ バイパス式
・RNN14N (GTi-R) 30,600- 最大計測約280ps 径65φ バイパス式
エアフロ流用は、ハーネスを自力で繋ぐか、或いはアダプターキットを利用する。
・TOMEI エアフロキット 6,900-〜
エキマニは、S13〜S14のSR20DE車及びS15Aのものが流用できる。
ただし、センサー配線の取り回しが難しい社外品もあるとのこと。
- 点火系
S15Sはデスビ、S15Rはダイレクトイグニッションなので、プラグコードなどに互換性はない。
S15Sはデスビ点火だが、ECUによる点火時期の調整も行われている。
S15Sの点火系は、特にプラグコードの高性能化による恩恵が大きい。
点火プラグは、S15S及びS15RのいずれもISOに準じており相互に交換可能。
SR20エンジンに使用する点火プラグは、一般にNGKのOEM製品が良いと言われている。
NISMOプラグはNGKのOEMである。
以前はTRUSTのプラグが非常に高性能だったが、現在はNGKのスポーツプラグと同じである。
TOMEIのコンプリートエンジンには、DENSO製のプラグが使用されている。
以前はHKSのプラグの評判が非常に悪かったが、DENSOのOEMに変わってからは問題ない。
点火プラグのOEMは、およそ下記の通りである。
・DENSO : DENSO, SARD, TRD, HKS
・NGK : NGK, TRUST, NISMO, APEXi
・その他 : SplitFireなど
(余談だが、SplitFireを「スピリットファイア」と読む人が多い。「スプリット…」だと思うが。)
個人的に、性能と値段の兼ね合いでSARDのSRシリーズを、性能の点でHKSのRシリーズを推す。
個人的に、HKSのSシリーズは耐久性に難があり、スポーツ走行には向かないと考える。
クラッチ & フライホイール
- S15Sのクラッチについて
S15SのクラッチはS14Q'sとほぼ同様の形式である。
S15S/R、S14K's/Q'sのクラッチレリーズピボット及びオペレーティングシリンダーは相互に交換可能である。
S14Q'sとは、フライホイール・クラッチカバー・クラッチディスクとも相互に交換可能である。
S15Sの純正クラッチの圧着力は500kgf、S15Rの純正は600/635kgfである。
S15Rの純正クラッチ装着時のクラッチペダル踏力は、12kgfである。
- S14用クラッチについて
クラッチは、フライホイールと一体の製品である。
S14のトランスミッションはS15Sと同じ形式であるため、K's用、Q's用とも流用可能である。
S14Q's用クラッチはボルトオンで流用可能。
S14K's用クラッチは、フライホイールごとなら流用可能。
K's用フライホイールはQ's用に比べて重いが、アクセルレスポンスに優れるという報告がある。
社外品も純正品同様に流用可能であり、選択肢は非常に多い。
例えば、NISMOのカッパーミックス(S14K's用)は、フライホイールとセットでS15Sに流用できる。
- S15R用クラッチについて
S15Sとはトランスミッションの形式が異なるため、そのままでは流用できない。
トランスミッションとプロペラシャフトを同時に流用する必要がある。
S15R用純正6速ミッションやNISMO6速クロスを導入する際、流用が必要になる。
- クラッチライン
S15Sのクラッチラインは、S14K's及びQ'sと同じである。
純正品及び社外品が無加工で流用できる。
- クラッチオペレーティングシリンダー
S15Sのクラッチオペレーティングシリンダーは、S14K's及びQ'sと同じである。
純正品及び社外品が無加工で流用できる。
- クラッチペダルブラケット
S15Sの室内装は基本的にS15Rと同じであるため、S15R用ブラケットがそのまま使用できる。
・NISMO 強化クラッチペダルブラケット 7,800-
その他
- ウォッシャータンク
サニートラックのウォッシャータンクがしばしば流用される。
・27480-H1001 4,390-
取り付けには平形端子が必要。ウォッシャーの噴出力が低下する。
社外品も市販されている。
・NightPager 汎用移動ウォッシャータンク(袋タイプ) 7,980-
出力は不明。
いずれも、S15のリアウォッシャーノズルは使用できなくなる。
- パワーステアリングフルードリザーバータンクのフタ
R33用にすると漏れが少なくなるらしい。装着できるかどうかは未確認。
APPからフタの強化パッキンが発売されているらしい。価格は1,000-。
パワステフルードの溢れに関しては、パワステフルードクーラーの設置が最も効果的。
- 純正ホイール
S15Sには、S15R純正、S14K's純正ホイールが問題なく履ける。
- S15のマイナーチェンジについて
S15は平成13年式以降にいくつかのマイナーチェンジが行われている。
・電動ラジエターファン廃止
・トランスミッションのゴムダンパー廃止
・ラジエター下部全面のクッション廃止
・パワステフルードタンクの変更
・リアサスペンション下部のゴムダンパー廃止
・キー抜き忘れ防止用警告音の変更(「ポーン・ポーン」から「ピピピピ」に変わった)
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