2002.06.23(Sun) @ TIサーキット英田


  1. 準備、サーキット到着まで、そして今回の抱負

     22日は愛媛の友人を訪ねており、23日当日は愛媛からの参加となった。もともと結構距離があった(250kmくらい)こと、朝あまり早く起きられなかったこと、サーキット到着直前に道に迷ったこと (^ ^; が重なって、今回初めて走行会に遅刻した。運営者の方、ごめんなさい。まあ、イベント的には走行枠が4枠から3枠に減ったくらいで、それほど大きな問題はなかったけど。

     さて、今回参加した走行会は、「NCHKグランプリレース」だ。うちのクルマがちょくちょく御世話になってるリボルバーが主催しているレースで年2回のグランプリ方式だけど、基本的には普通の走行会+模擬レースといった趣。参加台数は40台弱と少なめで、しかも参加者のレベルがかなり高い。NAのFR/FF車が主なんだけど、タイムは1分50秒〜2分弱の人が大半で、2分以上の参加者は数人だけ。僕も普段の走行会ならそれなりの速度になってきてるはずだけど、今回はほとんど最下位のレベルだった… お陰で、とても走りやすかったけれども (^ ^; あ、ちなみに、NCHKとは「なかよくサーキットを走ろう会」の略なんだそうな。

     今回初お目見えのパーツは、CE28Nの16インチ。4本とも16x8.0J off+22にRE540Sの225/50-16を履かせてみたら、フェンダー無加工(爪折りのみ)の状態ではフロントもリアもフェンダーとのクリアランスがほとんどない状態。5mmほどフェンダーを叩き出したお陰でリアは問題なくなったものの、フロントはどう見てもやばそう。どうも以前と同じパターンだなぁ。干渉するかどうか、するならどの程度フェンダーのオフセットが必要なのかサーキット走行で確認するつもり。後、気温の上昇にあわせてプラグを熱価の高いものに交換。今回はHKSのSUPER FIRE RACING S50i(NGK10番相当)。とてもノーマルのNAエンジンとは思えない熱価だ… (^ ^; その他、リアのブレーキパッドをGLAD type CZの新品に交換しておいた。エンジンオイルは、Mobil 1のRave Proven。0W-40とCastrolのRS Zeroと粘度の特性は変わらないはず。吹けがどうなるか、ちょっと楽しみ。

     3ヶ月ぶりのサーキット走行でもあり気温も高かったため、タイムアップは特別意識しなかった。まあ、前回と同じ程度のタイムが出ればラッキーかなと。冷却系については、恐らく問題ないとは思うが要チェック。もし油温が厳しいようならオイルクーラーの増設も考える必要がありそうだ。

  2. サーキット走行 : 1枠目

     パス (^ ^;


  3. サーキット走行 : 2枠目

    • 天候 : 気温 30℃, ドライ(小雨がみられるものの特に問題なし)
    • アライメント : F TOE IN 0mm, F CAM -3.0°, R TOE IN 1.0mm, R CAM -3.2°
    • 減衰力 : F 0/7 (フルハード), R 2/7
    • ダンパー長 : F rt. 40mm & lt. 35mm(ロアシート下面からブラケットロックナット上面)


     リアのキャンバーが中途半端なのは、左リアのアッパーアーム調節ボルトが固着してしまったから (^ ^; ダンパーの減衰力は、前回がかなり柔らかめだったので、今回は少し硬めにした。…というのは建前で、こちらもフロントの減衰力調節部が固着してしまったため、仕方なくフルハードに (^ ^; 以前に比べてフロントリアともキャンバー立て気味、減衰力強めなので、コーナー入り口でアンダーステア、出口でオーバーステアになると予想。ただ、フロントタイヤが215/45-17から225/50-16に変わったので、どの程度影響があるのかを正確に予見するのは難しい。

     さて、久々の走行。最初の3周ほどはゆっくり流し、新品同様のタイヤが溶けるのを待つ。ステアリングが重くなるのを確認してから、全開走行に移行。今回は、周囲のクルマがやたらと速い。GTRなどは言うに及ばず、ハチロク勢やシビック・インテグラ勢が速いこと速いこと。普段は遅いクルマと速いクルマが混在していて抜きつ抜かれつを繰り返すものだけど、今回はほとんど追い抜かれてばかり。NA車がほとんどだから「ぶち抜かれる」というほど強烈ではないけど、横をす〜っと通り過ぎていく感じ。同じNAだからか、不思議と嫌な感じはしない。自分のクルマはというと、エンジンは快調そのもの、ブレーキングも不安感なし。前のクルマを追ったり、それぞれのコーナーのライン取りを色々試してみたり。全体として速度域が近いので、非常に走りやすかった。

     セッティングについては、思ったよりアンダーが出ない。普通にブレーキを踏んで普通にステアを切り込めば、必要なだけ曲がってくれる。むしろ前回の方がピーキーで乗りにくかった様に思う。予想通りフェンダーとタイヤが干渉してしまったためコーナーを攻めきれなかったが、それでもタイムは前回のベストラップに匹敵する好タイムだ。3ヶ月のブランクがあるのに… リアの流れ方も非常に滑らかでコントロールしやすく、コーナー各所で軽くカウンターを当てながら走っても不安はなかった。

    • タイヤ空気圧 : F 200->240kPa, R 200->220kPa
    • メーター(ピーク値) : 水温 82.5℃, 油温 107℃
    • ベストラップ : 2'02"286


     タイヤの空気圧からは、どうやらフロントの方により大きな負荷がかかっていると思われる。実際、リアのサイド部分はほとんど溶けていない。セッティングを再考する必要がありそうだ。リアの負荷を増やしていくにはリアの車高を下げる(フロントの車高を上げる)のが普通。しかしそうすると初期アンダーが強くなりすぎる可能性もある。どうするか悩んだのだが、フェンダーとタイヤの干渉が酷いため、取りあえずフロントを10mm上げて対応することにした。もしこれで酷いアンダーが出たら、フェンダーを本格的に叩き出すしかないな。

     冷却系については全く問題なし。気温は前回より高く、ベストラップは前回とほぼ同程度のタイムにもかかわらず温度差はあまりない。前回は水温81℃、油温110.5℃だったから、水温の方が少し上昇気味だな。しかし油温はむしろ低い。原因ははっきりしないが… とりあえず温度管理に気を使わなくて済むのは助かる。せっかくの走行時間、フルに全開できたほうが楽しいからね。

  4. サーキット走行 : 3枠目(予選)

    • 天候 : 気温 30->26℃, ドライ
    • アライメント : F TOE IN 0mm, F CAM -3.0°, R TOE IN 1.0mm, R CAM -3.2°
    • 減衰力 : F 0/7 (フルハード), R 2/7
    • ダンパー長 : F rt. 40->50mm & lt. 35->45mm(ロアシート下面からブラケットロックナット上面)


     青空が広がってきたが、なぜか気温は若干低下。フロントの車高については妥協気味だが、天候は上々だし気持ち良く走れそうな予感がする。

     実際に走ってみると、懸念していた初期アンダーは全く出なかった。ほんとに不思議なくらいよく曲がる。それでいてトラクションのかかりもよく、コーナー入口で向きを変えた直後からアクセルを踏んでいってもきちんと前に進んでいく。フロントタイヤハウスのクリアランスを取ったお陰でフェンダーとタイヤが干渉することもなくなったし、どのコーナーでも自分の思ったラインをトレースすることができるようになった。走りながら、思わずにやけてしまったくらいだ。これは間違いなくベストラップを更新しただろうと予想。2分1秒前後かな、と。

    • タイヤ空気圧 : F 200->230kPa, R 200->230kPa
    • メーター(ピーク値) : 水温 84℃, 油温 108℃
    • ベストラップ : 2'00"109


     嬉しいことに、ベストラップを2秒近く更新していた。とうとう0秒台だ! これはサーキット走行を始めたころに設定した目標タイムなのだが、あまりにもあっさり達成したため、ほとんど現実感がない (^ ^; ショップの方からも「ノーマルエンジンのNAシルビアで2分0秒は立派です」と太鼓判を押してもらったが… どうなってるんだろうね。ほんとに。

     タイヤの空気圧を見ると、フロントとリアの負担がほぼ均等になっていると推察される。実際、フロントリアともサイドまで綺麗に溶けており、トレッドの摩耗具合もほぼ同じだ。フロントを10mm上げたことがクルマの前後バランスを改善し、コーナリングの限界を思いきり引き上げたらしい。う〜む、やっぱり足回りのセッティングで劇的に変わるものだねぇ。

     温度関係は、やはりほとんど問題なし。水温が上がり気味だが、油温は完全に安定している。今さらながら、アルミ3層ラジエータの性能は大したものらしいと実感。付けといて良かった (^ ^)

     さて、次の目標は2分をきること。その次は58秒台に入れること。ノーマルエンジン・ノーマルECUでどこまで行けるか試してやるか!


  5. サーキット走行 : NCHK決勝

     この枠は、グリッドスタートによる模擬レースだ。僕は予想通り?最後尾から2番目。後ろはロードスター1台のみという状況だった。でも、後から抜いてくるクルマがいないし、クリアラップが取りやすいかも、とちょっと嬉しかったりして (^ ^;

     さて、3枠目でほぼ足回りのセッティングが決まったため、今度はさらにコーナーを詰めて2分を割ろうと意気込んだんだけど… タイヤが完全に暖まるより前の4周目で赤旗中断となり、そのまま走行会が終了してしまった。原因は、最終コーナーにオイルを撒いたクルマがいて、その後を通った先頭集団が軒並み滑ったらしい。ショップのデモカーと思しき青いハチロクも右のドア全体がサイドシルごと凹んでたし、かなり大きなクラッシュだったようだ。実は、彼らが滑る直前に、僕も同じところで滑ったんだよね。最終コーナー手前でブレーキを残しながら右にステアリングを切ったら、そのまま前に滑ってしまい危うくコースアウトするところだった。まあ、速度域が低いお陰で事無きを得たけど、多分先頭集団はそのまま吹っ飛んでしまったんだろうねぇ。

     赤旗中断は残念。でも、満足 (^ ^)


  6. 今回の感想・収穫、そして次回の抱負

     とにかく楽しかった。鼻歌を謡いながらコーナリングして、ベストタイムを2秒近く更新できた。目標である2分フラットももう目の前。ノーマルエンジンによる最終目標のつもりで設定した1分58秒も、そろそろ現実的になってきた。まさかこんなに早く目標に到達するとはね… ちょっとびっくり。

     今後の予定だけども。まだ軽量化もろくにしていないうちのクルマ。これからナビシート、リアシート、運転席側サイドエアバッグの取り外し、FRPボンネットの導入を予定してる。ボンネットだけで0.5秒以上違うかもね。なんせ、純正ボンネットが18kg、FRPなら8kg程度なので10kg近く軽くなる計算だ。またナビシートは単独で10kgはあるし、エアバッグも1kgはある。ついでに僕自身の軽量化も10kgは可能…のはず。これだけ軽くすれば、1秒は短縮できるだろう。助手席を走行会ごとに外すのはちょっと手間だが… まあそれは仕方ないか。

     それから、フロントフェンダーの叩き出しもやはり本格的に行う予定。いずれにせよ削れ落ちてしまった塗装を修復する必要があるし、せっかくなら板金も一緒にやってしまったほうが効率的だろう。理想的には、フェンダーの外縁を片側1.5cmくらい外に出して、リムを1cm程上げるつもりだ。そうすることで、車高をフロント・リアとも10mm以上落とせる。ハンドリングの特徴を変えずに低重心化できるため、さらに高速なコーナリングが可能になるはずだ。リアについては、叩き出しをどうするか思案中。現状でも走行性能的にはまったく問題ないが、やはり爪折り部分の塗装が徐々に剥がれてきており、最終的に再塗装は避けられそうもない。リアを外に出せば、その分ホイールスペーサーでトレッドを稼げる。ただ、料金を考えるとフロントよりコストパフォーマンスは低いね。

     後、エンジンオイルは前回と全く差異を感じなかった。まあ、同じ粘度だからねぇ。次回のオイル選択をどうするか悩むところだ。


  7. 今回の失敗等

     遅刻…(爆)


  8. 追補 : 今回のサーキット走行のメモ

     今回は、どのコーナーもひたすら楽しく走れた。とにかくハンドリングがいい。トラクションもかかる。セッティングがいかに大事か実感した一日だった。

     第1コーナーは、100m看板付近で軽くブレーキを踏みはじめ、じわりとthreshold braking。4速から3速に落とし、ペダル踏力を弱めつつステアリングを切り、そして少しブレーキを残したままクリップへ。クリップを過ぎたところでアクセルを踏み込み、横Gの減弱に合わせてアクセルを開けていく。多少ラフにアクセルを開けてリアが流れても、軽くカウンターを当てればOK。少しでも早く全開にできるよう、ラインを微妙に調節してみた。立ち上がりはコース中央がいい。ぎりぎりまで外に寄せると第2コーナーが辛くなる。

     第2コーナーは、できるだけ外に寄せた後、軽いブレーキで前荷重にしてステアリングを切り、できるだけ横Gをかけて等速で突っ切る。何度か試したが、現状でも6,500回転くらいで回れるようだ。もう少し軽量化して車高を下げれば、さらに高い回転数を維持できるだろう。このコーナーは、クリップに付けてからアクセルではなく、曲がりはじめからコーナー出口までひたすらアクセルを踏んだほうが良さそう。特にクリップリージョンを過ぎてからは、可能なかぎり早くアクセルを開けたい。今回は、前回に比べて全開にするタイミングが早まり、コーナーを抜けきるより前の段階で4速にシフトできるようになった。

     モスSは、最初から最後まで全開。とにかく全開。(いつも通り)

     アトウッドは、100m過ぎでthreshold braking。3速に落とし、ブレーキを残しながらステアリングを切り込んで、アクセルを踏みつつクリップを目指す。ここでは、クリップに付けた瞬間に全開。リアが流れようとするため、軽いカウンターでコントロール。アウトに膨らみすぎると路面が悪いため跳ねてしまう。コーナーの通過速度を最大にするには、若干イン側に立ち上がったほうが良さそうだ。立ち上がった瞬間に4速へ。そのままひたすら全開。

     バックストレッチは、4速7,300回転で150m付近を通過。100mまで全開にするとレブリミッターに当ってしまう。5速に上げるのも馬鹿馬鹿しいし、やっぱり7,800回転まで回せるエンジンにしたいねぇ。

     ヘアピンは、2速まで落として75km/h前後。大回りすることでかなり綺麗に回れるようになった。アクセルを強めに入れれば立ち上がりで鼻がイン側に向くので、そのまま全開。退避路を目指す。

     リボルバーは、退避路に入る直前にレブリミッターに当る! 以前とは比較にならないくらいヘアピンの立ち上がりが良くなっている証拠だ。ここは我慢して2速のままブレーキングし、ぎりぎりの横Gで旋回する。退避路から軽くステアリングを切って、4輪スライドしながらアウトへ… 行きたいのだが、途中でまたもやレブリミッターに当ってしまう! しかたなく、旋回しながら3速にシフトアップ。ステアが戻った時点で、もうバイパーへのアプローチがはじまっている。

     パイパーは、ちょんブレで前荷重にして向きを変えた後、すぐ全開にする。3速低回転なので、リアが流れることはない。全開で縁石ぎりぎりに立ち上がり、そのままレッドマンに向かう。…相変わらず、マルボロ看板付近で吹け切ってしまい、アクセルを戻さなければならないのが辛い。

     レッドマンは、2速に落としてブレーキを踏んだままクリップに付ける。クリップを過ぎた瞬間にアクセル70%。リアが滑らないことを確認して全開に持っていく。ここは、他のクルマとの兼ね合いが合ってなかなか自由なラインが取れない。立ち上がりは中央付近で、そのままホッブスのアウトぎりぎりに寄せていく。

     ホッブスは、アウトぎりぎりでブレーキングして、アクセル開度を一定に保ったままゆっくりと回る。しかし、立ち上がる途中で3速に上げる必要があるところを見ると、どうやら前回よりコーナリングスピードが上っているらしい。今回は、ここで一度スピン。前のクルマが巻き上げた砂が目に入って焦ったってのもあるが、日頃から僕がスピンするのは大抵ここ。どうもアクセルを開けるタイミングが若干速いらしい。ここで少しくらい踏んでも全体のタイムは上らないだろうし、あんまり急がないようにしないとね。

     マイクナイトは、もうひたすら全開。アクセルを戻す必要がなくなった。コーナー中央を目指して全開し、クリップ方向にステアリングを切ればおしまい。リアを軽くスライドさせつつ、何のストレスもなく回ることができる。前回までのように、4輪スライドを誘発する必要は全くなくなった。いや、最近デフの効きがひどく落ちているため、アクセルオフで姿勢を変えられないってのもあるんだけど。

     最終コーナーは、軽くブレーキングして方向を変え、そのまま全開で突っ込む。うまく姿勢をコントロールできれば、全開のままでアウトぎりぎりまで勝手に寄っていってくれる。今回の模擬レースでは、この場所にオイルを撒いたクルマがいたらしい。僕も含めて複数のクルマが思いきり滑っていた。僕自身は被害がなかったけど… 速度域の高いクルマはコース内に残れなかった様子。赤旗終了後、壊れたクルマが沢山パドックにいたけど、あれ、直すの大変だろうなぁ。

     メインストレートは、4速にシフトアップ。最終コーナーが速くなったお陰か、簡単には追い抜かれなくなった。バックストレッチに比べるとストレスが少ないので、ここ幸いと手を休め、肩の力を抜き、深く息をする。その周回のできを判断し、次の周回の目標を立てるのがメインストレートの楽しみだ。


  9. その他

     Tiに到着して後から自分のクルマを眺めてみたら、リアバンパーの左側、マフラーのすぐ近くになにやらケーブルが垂れ下がっていた。む、これってバックセンサーの配線では!(爆) どうやら、リアバンパーの補修をした時に、配線の固定がきちんとできていなかったらしい。とりあえず、布テープでバンパー裏側に貼り付けてお茶を濁したが、後できちんと直す必要があるだろうね。なんだか誤動作が増えてきたし…

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