2002.03.21(Thu) @ TIサーキット英田
- 準備、サーキット到着まで、そして今回の抱負
今回は、久しぶりにリボルバー&レイブロスの走行会だった。ここはAE86とシビックなど全体的にNA車が多く、速度域は低め。しかもまじめに走っている人が多いので、その分危険な走り方をする人が少ないのも特徴。色々な意味で安心感がある。ただ、参加台数が66台と多いのがちょっと問題かな。そうそう、前回、前々回と付きあってくれた友人は今回お休み。その代わり、AE86乗りの同僚&奥さんと共に参加した。
さて、この走行会ではいくつかのパーツが初お目見え。
- CUSCO 4点式ロールケージ
- フェンダーの爪折り & NISMO フロントスタビ
- GT-PRO プロクラッチアジャスター & NISMO ブラケット
- 触媒ストレート
ロールケージについては、リアの重量増加と重心の上昇により、コーナーでリアが出やすくなる可能性あり。車体の剛性感はほとんど変化ないと思う。車重増加による加速性の低下も懸念されるところだ。フェンダーとスタビについては峠で試してみたが、フェンダーとタイヤの干渉はみられず、かなり期待が持てそう。もし10mmのスペーサーを使っても干渉がなければ、センターを合わせられる10mmの良いスペーサーに交換する予定。クラッチについては、多分ほとんど体感しないだろうね。ま、壊さないための改良と考えよう。触媒ストレートは、高回転での伸びが良くなる代わり、低回転でのトルクが細くなるかも知れない。利点と欠点のいずれが大きいか見定めなければ。
アライメント、車高については前回の終了時と同じ。スペーサーは爪折りとスタビの装着でクリアランスが大きくなったと考え、あえて今回も10mmを装着した。もしフェンダーとタイヤが接触したら、すぐ5mmに交換するつもり。
●車高調節(前回より左前のスプリングロアシートを10mm上方に移動)
unit | length (mm) | stroke-ex (cm) |
F-L | 610 | 2.9 |
F-R | 620 | 3.9 |
R-L | 610 | 4.5 |
R-R | 610 | 4.5 |
●スペーサー(前回の1枠目と同じ)
●アライメント(前回と同じ)
element | F | R |
TOE(mm) | 0.0 | +0.5 |
CAM(°) | -3.5 | -3.3 |
●基本設定(前回と同じ)
settings | F | R |
Wheels | P-1 Racing 1780 | P-1 Racing 1790 |
Tires | BS 540S 215/45R17 | BS 540S 235/40R17 |
Brake Pads | GLAD type CZ | GLAD type CZ |
Springs(kg/mm) | SECTION 10 | SECTION 7 |
- サーキット走行 : 1枠目
のっけから嫌な空模様だ。暗い空、低い雲。体の節々が痛むので雨が降るだろうなと思っていたら、予想通り走行開始後1分ほどで大粒の雨が降りだした。
- 減衰力 : F 4目, R 4段目
- タイヤ空気圧 :
air press. | F | R |
cold(kPa) | 180 | 180 |
warm(kPa) | 220 | 225 |
とりあえず1枠目はハーフウェット状態。しかしまだそれほど滑るわけではない。ラップタイムは2分5秒382とかなり良かった。スタビとフェンダー爪折りの成果か、フェンダーを全く擦らずにすんだため、1枠目からコーナーで十分に踏んでいけたのが理由だろう。気温が高くなってきたせいか、あまり無理して走っていないにも関わらず温間のタイヤ空気圧が普段より高い。まあ、2.25kPaなら許容範囲だけど。温度のマネジメントについては、水温が81℃、油温は108℃。まだまだ余裕だね。
- サーキット走行 : 2枠目
予想通りというかなんというか、ひどい雨になった。路面がヘビーウェットになったため、コース全域でとにかく滑る。僕も2度ほどスピン。他のクルマも滑りまくっていて、この枠で走行不能になったクルマが多数出た。途中で一度、停止車両撤去のために赤旗中断となった程だ。僕自身は以前ウェットの練習をしておいたからよかったけど、やっぱり雨は怖いね。第1コーナーでスピンした後しばらく第1コーナーを眺めていたら(爆)、コーナーのアウト側グラベルにクルマがどんどん刺さって行くのが見えた。みんな完全にオーバースピードで、ほとんど減速しないままグラベルに突っ込んでいる。多分ブレーキロックだろうね。見てる分にはいいが、できれば自分は突っ込みたくないものだ…
さて、この走行枠のラップは2分14秒990。どうも雨が降るとだいたいこの辺のタイムに落ち着くらしい。水温81℃、油温 102.5℃。余裕過ぎ。ちょっと寂しいかも。
- サーキット走行 : 3枠目
昼ご飯を食べてのんびりしていたら、いつの間にか雨が止んでドライ路面になっていた。久しぶりの晴れ間を見つつ、喜び勇んでスタート。数周の慣熟走行を行った後、タイムアタックを開始した。リボルバーコーナーで右のフェンダーがわずかに干渉するものの、後はまったく不安のない状態でアタック。こんなにストレスのない走行は久しぶりだ。
とにかく今回は、前回まともに走れなかったアトウッド、マイクナイト、最終コーナーを重点的に詰めてみた。どのコーナーでも全くアンダーが出ず、クリップ付近からアクセルを大きく開けてもトラクションがきちんとかけられる。リアが若干出やすいが、ステアリング舵角とアクセルオン・オフだけで十分コントロール可能だ。特にマイクナイトは、以前の4輪スライドが再現できるようになり、かなり気分よくドライブできる。自分とクルマとが一体になった感覚だ。
結果、ラップタイムは2分2秒039。前回の記録を2秒076短縮することができた。水温 81℃、油温 110.5℃。水温を鑑みればまだ冷却性能に余裕はありそうだが、油温がかなり上昇してきている。夏場に走るとなると、オイルクーラーが必要になるかも知れないね。
- サーキット走行 : 4枠目(模擬レース)
3枠目の順位は、模擬レースに出走する46台のうち38位だった。ということで、38番手でスタートすることになった。さすがに模擬レースも慣れてきたなぁ。
グリッドに整列した後、グリーンシグナルを待つ。
シグナルが青に変わって、えいっとクラッチを繋いだら、エンジンが軽くストール (^ ^; おたおたしている間に後続にかなり抜かれてしまったけど、その後しばらく頑張って、徐々に順位を上げていった。3枠目に比べると、周囲のクルマが少ない分クリアラップがとれそうだったのだが、結局のところ要所要所にかならずのんびりしたクルマがいてなかなかいいラインが選べない。自分より少し遅い程度のクルマを抜くのはほんとに大変で、1周ずっと相手の後に張り付いていることもしばしば。例えうまく抜くことができても、その先にはまた次のクルマが待っているんだけどね。
で、終わってみたら、順位は43台中32位。ラップタイムは2分2秒050。タイムの更新はできなかったけど、それぞれのコーナーでは少しずつ横Gの限界を試せるようになってきたし、他のクルマと同じレベルで走れるようになってきた。水温 82.5℃、油温 109.0℃と、温度管理は大丈夫。しばらくはこのままの仕様で走っていきたいと思う。
- 今回の感想・収穫、そして次回の抱負
今回の走行会は、非常に満足のいく内容だった。
その理由は、なんといってもタイヤとフェンダーが干渉しなくなったことに尽きる。これはフェンダーの加工とフロントスタビの設置によって実現できたのだが、このお陰で右コーナーを含む全てのコーナーが問題なく回れるようになった。とにかくアンダーが出ないしトラクションもかかる。非の打ち所がないとまではいえないものの、十分完成度の高い足回りになったのは確かだ。ロールケージによるリアの重量増加が気になっていたのだが、若干リアの挙動が変化した(リアが出やすくなった)他は特に問題なかった。リアの剛性感は、それほど上っていないように思う。
触媒ストレートについては、予想通り低回転時のトルクと引き換えに高回転時の伸びが良くなった。音量が大きくなるんじゃないかと懸念していたんだけど、実際に取り付けてみると室内に響く音はむしろ小さくなったくらい。外で聞くとそれなりに音量は大きくなっていたが、やはりそれほど耳障りではなかった。不思議な話だ。
クラッチ系については、やはり今回まったく有り難みがなかった。仕方ないといえばそうなんだけどね。プロクラッチアジャスターは、まだ一番いいセッティングを模索している状態なのであまり役に立たず。クラッチライン・クラッチペダルブラケット・クラッチフルードの交換は、ほとんど体感しなかった。敢えて言うなら、半クラが分かりやすくなったくらいか。やはりブレーキのように劇的なフィーリングの改善はないようだ。
さて、これから数ヶ月はサーキットに通えないと思うので、その間に今後のチューニングについて方針を立てていこう。足回りは現在のところ非常に良いバランスだが、フロントのスタビを入れたせいか、コーナリング中にボディの捩れ感が気にかかる。これはリアのスタビを強化することで対処できるだろうけど、下手にリアを強化するとトラクションがかけられなくなる可能性もある。ボディの捩れを補正するなら、むしろロールケージに斜行バーを取り付けたり、サイドシルにウレタンを充填したり、バルクヘッドとストラットを固定したりといったボディ補強の方がいいかも知れない。
それにしても、今回は楽しかった。毎回こうだといいんだけどね。
- 今回の失敗等
3枠目、モスSで前のクルマを抜こうとしたら、それまでアウト側を走っていた前のクルマが突然イン側に出てきて危うく接触するところだった。で、接触しないように避けたら、縁石を通り越して土の上を走ってしまった… よくスピンしなかったものだ。
- 追補 : 今回のサーキット走行のメモ
今回は、フェンダーとタイヤの干渉がほぼなくなり、とても快適に走ることができた。
第1コーナーは、3速で進入してリアのスライドをコントロールしながらアクセルを徐々に開けていく。クリップを過ぎたら全開し、そのままアウト側にスライドしつつ直線的に第2コーナー入り口のアウトまで加速する。ここでタイムを詰めるのは、そろそろ難しいかも知れない。
第2コーナーは、コントロールブレーキで進入速度を決定し、後はクリップゾーンをひたすら一定の速度で走り抜ける。現在3速6,000rpmで旋回できるが、まだ十分余裕を持って走っている状態だ。ここは今後詰めていけるだろう。クリップを抜けたら後は全開。立ち上がりと同時に4速にシフトアップする。
モスSは、最初から最後まで全開。とにかく全開。
アトウッドは、3速にシフトダウンして思いきり横Gをかけつつアクセルを開けていく。今回はこの場所に他のクルマが溜まっていたためなかなか思い通りのラインが取れなかったが、リアがブレイクする寸前でコントロールすればかなりのコーナリングスピードが稼げるね。ここは毎回エンジン回転数が異なるので、まだまだ改善の余地があると思う。立ち上がりはひたすら全開。コース中央に立ち上がってすぐ4速にシフトアップ。
バックストレッチは、5速まで上げる必要がなくなった。4速7,300rpmまで使い切ってヘアピンに進入。前回より終速は高く、メーター読みで200km/h前後だ。前回は5速にシフトしていたのだが、これはヘアピンへの進入に合わせて4速6,500rpm前後でシフトアップしていたせい。もう少しアトウッドの脱出が速くなれば、また5速にシフトする必要が出てくるだろうね。
ヘアピンは、アウト寄りに進入し、2速に落とした後、かなり奥まで突っ込んで小さく回るようにしてみた。そうすることでクリップを奥に取ることができるようになり、ヘアピンの脱出からリボルバーの入り口アウト側まで直線的に踏めるようになった。ただ、後続車がインを刺してくるので、せっかく踏める状態に持っていけてもブロックされてしまったりする。実際、何度も追突しかけた。後続車の状態を見つつラインを変えていく必要がありそうだ。
リボルバーは、ヘアピン出口のアウト側から直線的に進入できるようになったため、あまり退避路を使わずに回れるようになった。ここはぎりぎりまで横Gをかけて回っているので、一瞬だけ右フェンダーとタイヤが干渉してしまう。しかし、走行上特に問題はなさそうだ。縁石ぎりぎりに立ち上がって、3速にシフトアップ。全開時間が短くなるのが悩みだ。
パイパーはわずかにブレーキを効かせて右に十分荷重をかけ、ほぼ全開で旋回する。縁石ぎりぎり〜すこし縁石を踏むくらいに立ち上がり、そのままレッドマンへ。相変わらずマルボロ看板付近で吹けきってしまい、リミッターにあてないようアクセルを緩めなければならないのが辛いところ。
レッドマンは、2速に落とした後、取りあえずあまり無理せず踏んでいく。ホッブスでうまく回れるよう、立ち上がりはコース中央。クリップを少し過ぎてからやっと全開になる。
ホッブスは、ヘアピンと同じく少し奥に突っ込んでコンパクトに回ってみた。その結果、立ち上がりからマイクナイトの入り口までをかなり直線的に踏めるようになり、以前に比べてスピードが乗るようになった。立ち上がり終わりに3速にシフト。ここからマイクナイトまでは全開だ。
マイクナイトは、ステアリングをわずかに右に切った状態でアクセルを一瞬抜いてクルマの向きを変え、そのまま全開で駆け抜ける。ここはとにかく全開。縁石に乗りそうでも全開。アウトに膨らむのを恐れてアクセルを抜くと、そのままリアが流れてスピンしてしまう。ここは我慢のしどころだ。うまく姿勢が決まれば、ゼロカウンターで4輪スライドのまま立ち上がることができる。爽快だ。
最終コーナーは、それなりにスピードを落として進入。3速のままクリップにつき、その後全開でアウト一杯に膨らむ。縁石をかすめるくらいにコントロールするのが理想だが、実際には縁石に乗ってあたふたしたり、無理にコース方向に曲げようとしてお釣りをもらったりとまだまだ改善の余地あり。コーナリングスピードは更に上げていけると思うが、コンクリートウォールが怖くてある程度以上踏んでいけない。やっぱり命は惜しいね。
メインストレートは4速までシフトアップ。自分を追い抜いていくクルマに「速いね〜」なんていいながらゆっくり走るのみ。これはこれで楽しいものだ。
- その他
フロントタイヤのゴムがなくなってしまった。早く交換しなければ。
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