ファイルのバックアップ

1997.8.5.


 皆さんは、日頃どうやってファイルのバックアップをしていますか。相変わらずフロッピーの人もいらっしゃるでしょうが、大抵の人はもっと容量の大きなドライブをバックアップ用に使っているのではないでしょうか。

 ここでは、私なりのファイルバックアップについて書きます。

 うちのマシン構成はちょっと変わっていて、メインマシンがPowerBook Duo 2300c、サブマシンがLC520(の同型機、Performa520)です。DuoとLC520とはLocalTalkで接続されており、LC520は主にファイルサーバとして運用しています。

 ファイルのバックアップはすべてLocalTalkで行っています。まあ一応外付けフロッピードライブも持ってはいるのですが、Duoを使っているのがこたつの上ということもあって周辺機器は付ける気がしません。それ以前にフロッピーでは容量が足りないという理由もあるのですが。
 
 さて、LocalTalkでバックアップを取るのはいいのですが、ウェブページを丸ごとLocalTalk経由でファイルコピーしようとするとひどく待たされることになります。そこで変更したファイルだけバックアップを行うことにしました。

 バックアップツールとしては色々なものが知られていますが、不思議なことにほとんどがシェアウェアや商品です。とくに$30以上の高価なシェアウェアが多いので、私としてはできるだけ使いたくありませんでした。そこで、システム標準の「ファイル・アシスタント」を使うことにしました。

 「ファイル・アシスタント」は、操作も簡単でスピードもそこそこなのですが、設定を複数作れない、クリエータを変更したファイルは上書きできない、システム関連のフォルダはバックアップが取れないなど不便な面が沢山あります。しかし「ただ」には勝てません (^ ^; フリーで十分な機能を持つバックアップソフトが現れるまで、私はこのソフトを使い続けるでしょう。

 バックアップ先のディスクは、大容量のハードディスクが一番です。うちのLC520はつい数カ月前までメイン機だったので (^ ^; 2GBの外付けHDを取り付けてあります。このディスクはパーティションが切ってあり、複数の機種に対応した漢字Talk7.5.3がインストールしてあります。日頃はLC520の起動ディスクですが、Duoが不調の際にはDuoの起動しなければならないからです。

 そういえば、先日Duoがシステムクラッシュで起動しなくなってしまったのですが、その数日前にたまたまSCSI Dockを購入しており事無きを得ました。冷汗ものでしたけどね (^ ^;

 Duoの内蔵HDは1.1GBなので、2GBのHDにそのままそっくりバックアップを取ることもできます。実際、Duoの内蔵ディスクをフォーマットしたときなどはそうしましたが、日常的にバックアップを取らなければならないファイルは限られています。そうすると、2GBの方はかなり容量が余るんですよね。で、バックアップファイル以外に、ネットワーク上にあると便利なファイルをすべてHD上に置いておくことにしました。

 まず、持っている市販ソフトやシステム関連のインストールディスクを、すべてディスクイメージとしてHD上に置きました。クラリスワークスやFinale、FirstClassサーバなどがそうです。さすがにCodeWarriorなどCD-ROMで供給されているものには無理だったものもありますが、ほとんどのものは収めてあります。ディスクイメージは全部で80MBくらいですね。一部圧縮してありますけど。MacOS7.6.1は100MBちょっとくらいでした。

 次に、使っているフリーウェアやシェアウェアの圧縮ファイルも全部収めました。ついでに今は使っていないけど、いつか使うかもしれないようなものまで収めました。今のところ70MB強です。なんだか少ないような気がしますね。

 で、仕上げに電子ブックの辞書も2つほど置いてみました。これは合計250MBくらいかな。ちょっと大き過ぎですね (^ ^;

 結局このファイルサーバのお陰で、ファイルのバックアップはもちろんのこと、調子の悪くなったソフトの再インストールも、Duoに載せていない電子ブックの利用も常にできるようになりました。もちろんシステムの再インストールやCodeWarriorのインストールもSCSI経由ならばっちり。フロッピーの遅さにうんざりしていたころが懐かしいくらいです。

 しかしいくらバックアップを取ったといっても、HDの上ばかりではちょっと不安ですよね。そこで、リムーバブルメディアも導入することにしました。で、選んだのが「Zip Drive」という (^ ^; なぜといわれても困るのですが、やっぱりドライブの安さが決定的でしたね。まあ、MOにはあまりいい印象がないので、できれば他のものにしたかったということもありますけど。これはもちろんLC520に取り付けてあります。

 で、このZip、容量が100MBくらいなので、オリジナルファイル以外に、ディスクイメージやフリーウェア、シェアウェアなどもそれぞれ一枚のメディアにバックアップを取ることができます。FTPや印刷でDuoが使えないときには、LC520の前に座ってこまめにバックアップ。慣れると手間ではないですね。

 そんなわけで、私がある日作ったファイルは、次の日には3カ所に保存されていることになります。Webページのコンテンツなどは、Webサーバ上にも載っているので同時に4カ所ですね。かなり堅牢なバックアップ体制じゃないかな、と一人で喜んでいたりします (^ ^;

 私がLocalTalkやHD、Zipなどで手軽にバックアップがとれるのは、多分画像や音声をほとんど扱わないからだと思います。私が作るファイルはその多くがテキストファイルであり、画像は大抵小さなgifファイルやアイコンだけです。もし私が3Dアニメーションを趣味にしていたり、HDレコーディングを生業としているミュージシャンなら、きっとこうはいかないでしょうね。

 せっかくここまで書いたので、私にとって理想のバックアップシステムについても述べます。

 現在は廉価を基本にしたバックアップシステムを組んでいますが、もともと構想していたシステムはもうちょっと高速で信頼性が高く、そのぶん高価で手間がかかるものでした。

 まず、ネットワークはEthernetを基本にします。LC520にはEtherのPDSカードを差し、DuoにはEtherMicroDockを取り付けます。ネットワークに接続しているMacは2台だけですが、プリンタのことを考えれば4ポートのHUBも欲しいところです。

 Ethernetを使用するなら、LocalTalkがベースのプリンタ(DW680c)を利用するためにハードウェアまたはソフトウェアルータが必要になります。まあ、手間を考えればハードウェアルータの方が楽ですが、値段がちょっと。最近安くなってはいますけどね。LC520をサーバ以外に使わないというのであれば、プリンタサーバに仕立ててもいいかもしれません。

 バックアップソフトウェアは、何を使うか悩みます。自動的にバックアップを行い、なおかつ差分バックアップを理想的な形で取るにはRetroSpectがいいのですが、これはテープバックアップ用なので目的に添いません。いちばんいいのは自作することですが、信頼性に欠けます (^ ^; とりあえず、更新されたファイルを古いファイルとは別個にバックアップする方策が必要なので、そういう事の可能なソフトを探すことになりますね。

 ファイルサーバ上のファイルのうち、現在更新中のファイル群はMOやPD (^ ^; などの光学メディアを使って定期的にバックアップします。もちろん瞬電や停電などの対策として無停電電源は欠かせません。できればサーバのHDは、ディスクアレイを使ってミラーリングしておきたいところです。


 まあ、こんなところでしょうか。最後のディスクアレイや無停電電源は、まあいいとして (^ ^; それほど非現実な内容というわけでもないと思います。

 これはメインマシンがDuoだ、ということを前提に書いているのですが、もしメインがデスクトップ型ならもうちょっと違う方法も考えられます。それこそ本体のHDをディスクアレイにしてもいいわけだし (^ ^;

 ただ、ネットワークを使ったバックアップというのは、これから必須だと思いますね。どう考えてもメイン機にすべての機能を与えるのは無駄が多すぎですから。


 ということで、個人的なファイルバックアップ術でした (^ ^)


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